『神酒クリニックで乾杯を』を読んだ。「天久鷹央の推理カルテ」シリーズや『改貌屋』と同じ作者の作品。
タイトルに「クリニック」とあるし、主要な登場人物は医者なんだけれど、医療要素は薄め。鷹央や柊を超える天才というかもはや超人も出てきて、何でもあり感が否めない。「陽気なギャングが地球を回す」シリーズを連想したのは、先日たまたま数年振りの続編が出ているのは見かけたからだろうか。
正直な感想としては、本作を単品で見ると「天久鷹央の推理カルテ」シリーズや『改貌屋』に比べると魅力に欠ける。一応ミステリィと言えばミステリィなんだけれど、みんな超人医師だから緊迫感をなくて、どうにも盛り上がれない。普通のミステリィならダイイングメッセージを残すのがやっとの瀕死の被害者も、この面々ならその医療技術で救って犯人を聞き出しかねない。それはそれでアンチミステリィとして痛快な気もするが。
でも、本作は位置づけがおもしろいので、今後に期待。本作は、作品間をつなぐハブの位置にある。「天久鷹央の推理カルテ」シリーズと舞台が同じなのは明らかだし、『改貌屋』とのつながりも示唆されている。『改貌屋』も本作もシリーズ化して、つなげていくための布石だと思うと楽しみ。
タイトルに「クリニック」とあるし、主要な登場人物は医者なんだけれど、医療要素は薄め。鷹央や柊を超える天才というかもはや超人も出てきて、何でもあり感が否めない。「陽気なギャングが地球を回す」シリーズを連想したのは、先日たまたま数年振りの続編が出ているのは見かけたからだろうか。
正直な感想としては、本作を単品で見ると「天久鷹央の推理カルテ」シリーズや『改貌屋』に比べると魅力に欠ける。一応ミステリィと言えばミステリィなんだけれど、みんな超人医師だから緊迫感をなくて、どうにも盛り上がれない。普通のミステリィならダイイングメッセージを残すのがやっとの瀕死の被害者も、この面々ならその医療技術で救って犯人を聞き出しかねない。それはそれでアンチミステリィとして痛快な気もするが。
でも、本作は位置づけがおもしろいので、今後に期待。本作は、作品間をつなぐハブの位置にある。「天久鷹央の推理カルテ」シリーズと舞台が同じなのは明らかだし、『改貌屋』とのつながりも示唆されている。『改貌屋』も本作もシリーズ化して、つなげていくための布石だと思うと楽しみ。