『紙の動物園』を読んだ。この本は15篇からなる短篇集。
表題作を始め、ウェットでセンチメンタルな話が目立つ。それらはそれらで良かったんだけれど、自分の好みは「選抜宇宙種族の本づくり習性」と「良い狩りを」、それから「1ビットのエラー」。
「選抜宇宙種族の本づくり習性」は色々な宇宙人の本――情報を伝承していく手段の話。本好きなので堪らない。一見カタログ的に書かれているように見えて、複数種族の話がうっすらと繋がっていてニヤリとさせられる。
「良い狩りを」はライトノベル的。漫画の読み切り作品っぽくもある。連載=長篇化したら楽しそう。途中まではよく見かける物語にしか思われないのだけれど、最後の急転直下から急上昇が燃える。マンガとかアニメにしても映えるだろうなぁ。
「1ビットのエラー」はテッド・チャンの「地獄とは神の不在なり」に強く影響を受けた作品とのこと。同じテーマを扱っているけれど、こちらはもう少しテクニカルでパーソナルな印象。
全体を振り返ると、バラエティに富んでいる上に、どれも完成度が高かったように思う。これで多作だっていうんだから、ビックリする。他の作品も翻訳されないかな。
表題作を始め、ウェットでセンチメンタルな話が目立つ。それらはそれらで良かったんだけれど、自分の好みは「選抜宇宙種族の本づくり習性」と「良い狩りを」、それから「1ビットのエラー」。
「選抜宇宙種族の本づくり習性」は色々な宇宙人の本――情報を伝承していく手段の話。本好きなので堪らない。一見カタログ的に書かれているように見えて、複数種族の話がうっすらと繋がっていてニヤリとさせられる。
「良い狩りを」はライトノベル的。漫画の読み切り作品っぽくもある。連載=長篇化したら楽しそう。途中まではよく見かける物語にしか思われないのだけれど、最後の急転直下から急上昇が燃える。マンガとかアニメにしても映えるだろうなぁ。
「1ビットのエラー」はテッド・チャンの「地獄とは神の不在なり」に強く影響を受けた作品とのこと。同じテーマを扱っているけれど、こちらはもう少しテクニカルでパーソナルな印象。
全体を振り返ると、バラエティに富んでいる上に、どれも完成度が高かったように思う。これで多作だっていうんだから、ビックリする。他の作品も翻訳されないかな。