『はてしない物語』 を読んだ。 自分は自分の欲するところを知っているだろうか。 知っていたとしてそれを実行できるだろうか。 厳密に言えば、どちらの質問の答えも、「No」だろう。 『誘惑される意志』 が紹介する実験結果が示すように、人間はしたいことをよく分かっていないし、分かっているつもりでもそのとおりにできなくて後悔を繰り返している。 最初から分かっていたつもりになっているのは、後知恵バイアスのおかげだ。 欲しかったのはこれだったのだ! と思うのは、答えを示されてからである。 かくいう自分も、後悔ばかりしている。 難しくもない用事を後回しにして、溜まっている様を見てはうんざりし、溜めた自分にうんざりする。