「『アイアムアヒーロー』を観てきたよ」 「邦画を映画館で観るのは久し振りですね」 「だね。『龍三と七人の子分たち』以来だから約1年振りだ」 「ゾンビ映画ゾンビ映画していましたね」 「うん。生前の行動を形式的に繰り返すところなんか、かなり気持ち悪くてよかった。主人公・英雄が最初から銃を持っているのに、なかなか引き金を引かないのには、ヤキモキさせられたけれど」 「でも、それがあってこそのクライマックスじゃありませんか?」 「あのシーン、比呂美ちゃんが活躍すると思ったんだけれどなぁ」 「そうしたら英雄さんが霞んで、ピントがぼけちゃいますよ」 「それもそうか。緊迫感が薄れちゃいそうだもんな」