『フィリップ、きみを愛してる! (原題 "I Love You Phillip Morris")』 を観た。 ド直球なタイトルと見せかけて、フィリップを愛しているのは、スティーブン・ラッセル。 つまり男。 しかも、元警官で妻子持ち。 カミングアウトしてからは、詐欺師となって逮捕されてはフィリップに合うために脱獄を繰り返す。 という、スティーブン本人の証言を基にした映画。 詐欺師本人の証言がどこまで事実か、という疑問はあるけれど、話半分だとしても生半可じゃない。 弁護士やCFO (最高財務責任者) ってハッタリで勤まるものなんだろうか? 逆に、事実だと考えると、被害も相当のはず。 まず詐欺師の被害者がいるわけだし、脱獄の責任を問われた人だっているだろうし、何より愛しているはずのフィリップまで巻き添えで逮捕されてしまっている。 でも、映画としては、軽快なテンポで物語は進むし、演出はコメディだから、善くも悪くもさらっと観られてしまう。 どちらに視線をやるかで印象がころころと変わって面白い。