『神は沈黙せず』が面白かったので、同じ著者の作品を読んでみた。
読んだのは、『アイの物語』。
本書は、まず構造が面白い。
長編とも短篇集とも言える。
基本的には短篇と短篇とをインターミッションが繋ぐ構造だ。
だが、そのインターミッションの視点がメタである。そこでは、短篇は作中作として扱われる。
こちらの視点では、本書は長編と言える。
一方、それらの短篇は既に別の雑誌で公開されている。
自分は読んでいないけれど、本書を読む前にそれらを読んだ人もいるだろう。
こちらの視点では、本書は短篇集と言える。
短篇集とも長編ともつかない複雑な構造とは対照的に、物語はとても読みやすい。
インターミッションは、最初、いくらか置いてけぼりを食うが、読み進めていくうちに徐々に明らかになっていく。
また、各短篇が閉じているので、拾い読みも出来る。
ただ、閉じてはいるが、テーマは一貫している。
それは、人とロボット(強い人口知能)との関係だ。
正解のない問題だろうとは思うけれど、本書が最後に示す見方は自分にとっては納得がいくものだった。
端的に言えば、人間は自分の理解できる範囲に、観察結果を押し込んでいる。
ざっくばらんに言えば、擬人化し過ぎ。
(そう言えば、その範囲はどういう条件で広がるのだろう? そしてどこまで広がり得るのだろう?)
読んだのは、『アイの物語』。
本書は、まず構造が面白い。
長編とも短篇集とも言える。
基本的には短篇と短篇とをインターミッションが繋ぐ構造だ。
だが、そのインターミッションの視点がメタである。そこでは、短篇は作中作として扱われる。
こちらの視点では、本書は長編と言える。
一方、それらの短篇は既に別の雑誌で公開されている。
自分は読んでいないけれど、本書を読む前にそれらを読んだ人もいるだろう。
こちらの視点では、本書は短篇集と言える。
短篇集とも長編ともつかない複雑な構造とは対照的に、物語はとても読みやすい。
インターミッションは、最初、いくらか置いてけぼりを食うが、読み進めていくうちに徐々に明らかになっていく。
また、各短篇が閉じているので、拾い読みも出来る。
ただ、閉じてはいるが、テーマは一貫している。
それは、人とロボット(強い人口知能)との関係だ。
正解のない問題だろうとは思うけれど、本書が最後に示す見方は自分にとっては納得がいくものだった。
端的に言えば、人間は自分の理解できる範囲に、観察結果を押し込んでいる。
ざっくばらんに言えば、擬人化し過ぎ。
(そう言えば、その範囲はどういう条件で広がるのだろう? そしてどこまで広がり得るのだろう?)