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そっとジッと - SOFT SKILLS

『SOFT SKILLS』を読んだ。この本の構成は次のとおり。ソフトウェア開発の技術に関する話は出てこない。でも刺激的だった。
第1部 キャリアを築こう
第2部 自分を売り込め!
第3部 学ぶことを学ぼう
第4部 生産性を高めよう
第5部 お金に強くなろう
第6部 やっぱり、体が大事
第7部 巻けない心を鍛えよう

描かれているのは、ソフトウェア開発者である著者の生き方だ。だから、サブタイトル『ソフトウェア開発者の人生マニュアル』というのも、あながち大袈裟でもない。

ただ「マニュアル」と称するのはさすがに言い過ぎか。首肯できない主張やとても真似できない選択がチラホラある。それらからさえ率直さを感じさせられるので、ちょっとズルい。

ともあれ、肯けるところは取り入れよう/前にやっていたことけれどいつの間にか止めてしまっていたことを再開しよう、そう思わせてくれるくらいの熱量があった。

本書を読んで再開してみた活動を挙げてみる。特にポモドーロテクニックは、止め方が著者とあまりにソックリでビックリした。反対に、体の鍛え方は真似できそうにない。だからボチボチで。
  • GTD
  • ポモドーロテクニック
  • 筋トレ
これらに加えて、停滞していたブログもエントリィを書く予定を立てたし(このエントリィを書くことも、その予定を守ることにつながっている)、お勧めの本(の一冊の『人を動かす』)も読み始めた。

その他、雑多な感想をいろいろと抱いてツイートせずにはいられなかった。togetterにまとめてみたら、これはこれで自分でも(自分だからこそ?)おもしろかったり。

各章の平均点は100点に満たないのだけれど、章によっては150点、200点の刺さり方をする。そんな1冊。

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『ゴールデンカムイ 15』、『〃 16』を読んだ。16巻を読み始めてから、15巻を買ったものの読んでいなかったことに気がつく。Kindle版の予約注文ではままあること。 15巻は「スチェンカ・ナ・スチェンク」、「バーニャ(ロシア式蒸し風呂)」と男臭いことこのうえなし。軽くWebで調べてみたところ、スチェンカ・ナ・スチェンク (Стенка на стенку) はロシアの祭事マースレニツァで行われる行事のようだ[1]。それなりになじみ深いものらしく、この行事をタイトルに据えたフォークメタルStenka Na StenkuのMVが見つかった。 16巻では杉元一行は巡業中のサーカスに参加することになる。杉元と鯉登の維持の張り合いが、見ていて微笑ましい。鯉登は目的を見失っているようだが、杉元もスチェンカで我を失っていたので、どっこいどっこいか。なお、サーカス/大道芸を通じた日露のつながりは、実際にもこのような形だったようだ[2]。 個々のエピソードから視線を上げて、全体の構図を眺めてみると、各勢力がすっかり入り乱れている。アシㇼパは尾形、キロランケ、白石とともにアチャの足跡を辿り、そのあとを鶴見のもとで家永の治療を受けた杉元が鯉登、月島を追っている。今更だけれど、杉元やアシㇼパは、第七師団と完全に利害が衝突していると考えていないはずだった。一方で、土方一味も入墨人皮を継続。むしろ彼らの方が第七師団との対立が深刻だろう。さらに北上するキロランケはまた別の目的で動いているようだけれど、なんで尾形も一緒なんだっけ? 『進撃の巨人』に引き続き、これもそろそろ読み返す時期か。 [1] 5つの暴力的な伝統:スラヴ戦士のようにマースレニツァを祝おう - ロシア・ビヨンド [2] ボリショイサーカスの源流は、ロシアに渡った幕末日本の大道芸人たちにあった 脈々と息づく「クールジャパン」 | ハフポスト

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