「サッカー日本代表に決定力が不足しているのは、なぜか?」 この問いの典型的な答えは、「優秀なフォワードが不足しているから」だ。 しかし、 『4‐2‐3‐1―サッカーを戦術から理解する』 で著者はそれに異を唱え、別解を示す。 解を導く際の切り口は、フォーメーションだ。 この切り口は、新鮮だった。 自分はプレイヤーの癖に(あるいはだからこそ?)フォーメーションに関する理解が浅い。 雑誌記事や体験から思うところはあったけれど、整理された形での理解には至っていない。 「うまくいかないのは、(選手が)うまくないからだ」と、思考停止していた。 『コンサルタントの道具箱』 で紹介されていた、問題解決に関するスパークスの法則を思い出す。 問題の原因となった人物が誰だかわかってくると、問題を解決できる可能性は低くなる。 犯人を吊し上げるのは、心地よいかもしれないけれど、問題を解決しない。 それを実感した。