ラクレ新書『動物園・その歴史と冒険』を読みました。動物園の楽しみ方を増やしてくれる一冊でした。
冨や権力のシンボルとして収集・展示されていた時代から、第1次・第2次大戦を経て近代的な動物園に至るまでの歴史が描かれている。
単純化し過ぎた見方ではあるけれど、人権意識の高まりを追いかけるように動物の待遇が狭い檻から生息地を模した環境へと変化していっているようにも見える。一方で、戦時には処分されたりプロパガンダに利用されたりと時代に翻弄されているようにも見える。
動物園ってなんなのか改めて考えてしまう。著者が示す可能性のとおり「ひととそれ以外の生きものの関係をデザインする場」になっていくのだとしたら、それは動物園に限らずペットなどとの関係も視野に入ってくるのかもしれない。
余談1:ところでメディアでよく見かけた「行動展示」や「旭川動物園」は出てこなかったけれど、これは動物園の歴史上どのような位置づけなのだろう。
余談2:積みゲーになっている "Planet Zoo" のことをふと思い出したり。