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8月, 2022の投稿を表示しています

ヘッドホン ATH-WS1100 を導入

audio-technicaのヘッドホンATH-WS1100を導入した。ずっと使い続けているATH-WS770の音が痛いくらいのときがあるのが最大の理由。7年も使っているので調子が悪くなってきたのかもしれない。ATH-WS770購入当時、確かヨドバシカメラで視聴してもわからなかった違いが今は感じられる。うん、ずっとよくなった気がする。ヘッドホン以外の要因もあるだろうけれど。自宅で聴き慣れた音源で比較しているし、好みの音が変わっているかもしれない。 好みの変化には心当たりがある。ここ2, 3年でPCのオーディオ環境がすっかり変わった。オンボードのサウンドカードを使っていたのが、DTMで遊ぶためにオーディオインタフェースStudio 24cにモニタリングヘッドホンATH-M50Xを使うようになっている(最初はATH-M40Xだったのだけれど1年も経たないうちに壊してしまった)。気が付けばすっかりケーブルがスパゲッティだ(Factrioやりたくなってきた)。あとソフトウェア的にも常駐こそしていないもののSoundID ReferenceやVoiceMeeter Vananaをインストールしたりしている。 というわけで、ATH-WS770の不調は気のせいで、ATH-M50Xの音に耳が慣らされた可能性も無きにしも非ず。ATH-WS1100のレビューを探すと、ATH-M50Xに近いだとかATH-WS770より低音が控え目(中高音がよく出ている)だという評価が見つかる。せっかくだから自分の耳でATH-M50Xと比べるとATH-WS1100の方が鑑賞には向いている気がする。よく言われるモニタリングヘッドホンとリスニングヘッドホンの違いそのままで面白味には欠くけれど、ATH-M50Xの方が分離感が強い。 もののついでに聴き比べにあたってヘッドホンアンプMACKIE HM-4を挟んで分配できるように配線した。とてもややこしい。手探りなのでおかしなことをしていないか不安になる。ケーブルや変換プラグもよくわからないからaudio-technicaでそろえておいた (それぞれATL476A/3.0, ATL401CS)。実はMACKIE HM-4にInputはStudio 24cのヘッドホン出力ではなくMain Outからつなぐこともできると知ってEBS ICY-30を注文し始める始末。端子

ゴジラ S.P<シンギュラポイント> (小説)を読んで

『ゴジラ S.P<シンギュラポイント>』を読みました。同題のアニメシリーズの小説版です。著者は脚本を担当された円城塔さん。 アニメの内容を補間する内容となっており、読み応えたっぷりでした。アニメは基本的に神野銘あるいは有川ユンの視点で描かれていましたが、本作の語り手はJJ/PP。「有川ユンによって開発されたコミュニケーション支援AI、ナラタケの一ブランチであり、今やその総体である」と自己紹介しているので、自分としてはナラタケと理解した方がしっくりきます。裏を返すとアニメで描かれた内容にはほぼ触れられません。たとえば「また別の物語として参照されたい」とあからさまなポインタが示されるだけです。 銘・ユンの視点では触れられなかったキャラクタの心情等もよいのですが、徐々に明かされる怪獣という現象の描写がとてもおもしろかったです。ある種の生命ではあるのですが、既知の生命体・物理系とは相容れない存在であることが示されています。《ゴジラ》と名指しされる《それ》が何であり、タイトルS.P<シンギュラポイント>=特異点が置かれた脈絡はどこなのか、アニメでは掴み損ねていたのですが、本書を読んでずいぶんとスッキリとしました。 しかし、本書の最大の魅力は語り手であるJJ/PPでしょう。アニメではデウス・エクス・マキナにさえ見え、本書ではいわゆる「神の視点」でもって物語を進めていくそれはいったい何なのか。何だったのか。何になったのか。何であるのか。そして、なぜ物語がこの形になったのか。言い換えれば、なぜ本書がこのような章構成をとっているのか。こういったことを考えていて、メタ構造が見えたときの驚き。 JJ/PP(あるいはナラタケ)と《それ》の在り方がとても美しく儚く見えます。しかし、そう感じるのは人間の勝手であるとも言えます。人間よりAIの方が正確で信頼できるのでしょうから。

The Alchemist's Euphoria - Kasabianを聴いて

UKロックバンドKasabianの7枚目のスタジオアルバム "The Alchemist's Euphoria" を聴いている。 SONICMANIA(8/19)の予習でもSUMMER SONIC 大阪(8/20)の予習でもない。何もなければ参加意欲も湧くのだろうけれど、FUJI ROCK配信で人口密度や発声を見てしまったのでとてもそんな気持ちにはなれない(アーティストのパフォーマンスは素晴らしかったけれど。Jack Whiteのライブが観られたのは本当にありがたかった)。参加予定の方は感染しない/させないようお気をつけて。水を差すことを書いているけれど、個々の判断は尊重します。 "The Alchemist's Euphoria"に話を戻す。本作は"For Crying Out Loud"(2017) 以来5年ぶりの新作。この間にフロントマンのTom Meighanが脱退し(2020年の出来事。ここでは経緯を記載しない)、今はSerge Pizzornoがその役割を担っている。どんなアルバムになっているのか期待と不安を抱えながらリリースを待っていた 乱暴に表現するとパワーとダイナミクスだけでなく、美しさと繊細さも織り込まれるようになった印象。CHEMICALSはどことなくColdplayのよう(特にイントロの音色)。別の軸の変化も大きい。他ジャンルの要素を取り込んでいて、中にはそちらが主となっている曲も。ヒップホップ"ROCKET FUEL"、アンビエント"æ space"、トランス"STARGAZR"。これらはSergeのサイドプロジェクト「The S.L.P」を経たからこそか。あとでこちらも聴いてみよう。 12曲38分とコンパクトなんだけれど、まだ消化しきれていない。前作から5年も経っていて、その間に大きな出来事がいくつもあったので当然か。とにかく不安は、失望してしまうのではないかという不安は、まったくの杞憂だった。聴き込んでいこう。 Review: Kasabian push back release date of new album 'The Alchemist’s Euphor